10進法の話

本題に入る前に、小噺を。

2XXX年、M28星雲を旅行していると、本を読んでいる宇宙人を見つけた。その本の表紙には多面体の絵が描かれており、どうも数学書のようである。人を待っていて手持ち無沙汰であったので、向こうの数学の話を聞かせてもらおうと話しかけることにした。

色々話してみると、n進法という概念も向こうの星にあることがわかった。

地球人「俺たちは10進法を使っているんだ。」

宇宙人「奇遇ですね。私たちも10進法をつかっているんです。」

宇宙人の手は8本指であるので、少し不思議に思った。10進法の10は、人間が両手の指の数に関連しているという説を、かなり信じていたからだ。

地球人「へぇ、意外だ。俺たちは両手で指が10本あるから10進法を使うようになったとされているんだ。君は16本あるからてっきり16進法を使っているのかと思ったよ。」

宇宙人「何を言っているんですか!私の指は10本ですよ。それにあなたの指はA本しかないじゃないですか。」

HAHAHA

はい。大して面白くない話だと思いますが、この話で言いたかったのは、「『n進法』のnて何進法なんだ。」ということです。

(以降混乱を避けるため、(9+1)進法で表記されていることを数字を"10"のように""で囲んで明示します。)

この宇宙人は「10進法を使っている」と言っていますが、決して嘘をついたわけではありません。彼らが使っている"16"進法においては"16"は10なのです。そして、彼らからすると、私たちはA進法を使っている生命体として映っていることでしょう。

地球上では"10"進法がベースとして使われているという前提があるため、10進法という言葉で通じますが、その前提が崩れたとき10進法という言葉には何の意味もありません。

"2"進法で"2"は10ですし、"8"進法でも"8"は10で、これは一般化できます。

 

ではどうすればよいのでしょうか。ということで、後者関数の利用を提唱したいです。

後者関数はペアノの公理の文脈で見ますが、要は suc(a) = a + 1となる関数です。

10進法はsuc(9)進法、16進法はsuc(E)進法、2進法はsuc(1)進法というように表わせます。

 

そもそも、位取りの定義に位取りに依存した数字を使うのがおかしいのです。

9までの数を使うという意味で9迄数みたいに呼んでいれば・・・。